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【10年後の仕事図鑑】AIと結婚式と感想

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「“AIによる職の代替=不幸のロジックを持つ人間は、自分の価値をAIと同じレベルに下落させてしまっている時点で、ダサい。“」

 

 

 

格好いい。超格好いいです。

私もなんとなーーーくこれからそんな時代がくるかしら、とか

周りにも「ロボットにお仕事取られちゃうねぇ~」とか言ってるオジサンもいます。

 

 

確かによくよく考えてみるとそれはダサい。

AIに対して負けを認めてしまっている。

AIとの共存とか上手く使いこなしてむしろ自分の価値を上げる、とか

考えた方がよっぽど生産性がありますよね。

 

 

確かにAIの得意な分野については人間よりもはるかに優秀だと思います。計算とか管理とか。

それに対して人間は感情や情緒を鑑みて、人の表情以外から何かを

読み取って行動することが出来ます。

 

 

私は結婚式場でサービススタッフの管理を任されていますが、将来的に見て「ここはAIに任せた方が絶対人件費も浮かせられるし、

お客様の満足度も変わらないだろうな」とか、

「これは人間しか出来ないだろう」とか読んで考えました。

 

 

ただ日本では「人の温もり」みたいな物が大切にされています。例えば結婚式の招待状の宛名はほとんど手書きですよね。

引き出物も物の種類の幅は広がっているものの、まだまだ進化系は浸透していないように思います。

 

ちなみにここでいう進化系とは、例えば引き出物の郵送サービスとか。カタログギフトは重たくてかさばる本ではなく、QRコードのついたカードで済ますとか。VRを使って会場見学とか。

 

どちらも増えてきてはいますが、そもそもQRコードを使いこなせない人がいるとか、

結婚式といったらちゃんと現物を入れなさいと言われたとかで断念する方もいます。

 

身軽な服装で式に臨み、終わったら本当に喜べるかどうか分からない、重たくて

かさばる物を持って帰るのと、小さくてオシャレなケーキとカードをサラッと

持って帰るのとでは絶対に後者だと思うんですが・・・・・(小さくてオシャレなケーキもニーズに合わない場合もありますが)

 

引き出物がある事が前提な現在ですが、

キングコングの西野さんは「引き出物自体無くせばいい」と仰っていました。

ご祝儀3万円が引き出物、料理、ドリンクなんかの「おもてなし要素」代だと思うのであれば、欲しくもない引き出物や結局捨てる席札や席次表を無くして、ご祝儀2万で美味しいご飯と2時間の飲み放題を楽しんだ方が良いという人もいるでしょう。

新郎新婦も自分たちの衣装とか、お花なんかの装飾品代だけで済むのだからwin-winだとも思う。

 

 

この合理的だと思われる流れが普及しないのは

「祝儀“2”万は割り切れる数字だからダメだ」とか「え、引き出物が無いなんてありえないでしょ」とかいう人がいるからです。

 

 

手書きの宛名を代行してくれる会社は

手書きの宛名の良さを訴えてきますし、

「字が綺麗」なことを仕事にしているのは面白いです。

 

仮にこの先招待状の宛名が印刷である事が普及しそうになると、宛名代行会社の人達は「仕事がなくなる!!」ではなく、

それを上手に取り入れて別の新しい仕事を考えるべきです。

 

文字はどんどん印刷に取って代わられますが、

めっちゃ字が綺麗とか、PCにない字体で書けるとかのスキルは仕事としてしばらく残り続ける事と思います。

 

新郎新婦に合った結婚式場を紹介してするカウンター業務は、条件を打ち込めばそれに合った会場を紹介するシステムで代替出来ます。

一生に一度(でない人もいますが)の大きな買い物をするに当たり、

不安があって人と会話をして決めたい人は人間がいるカウンターに。

そうでない手軽軸の人はAIに教えてもらったらいい。それで浮いた人手で別の事ができる。

 

 

「どうなるか分からない未来の事を考えて不安に感じている暇はない。

“今”を考えることに大きな意味がある」

 

結婚式でも色々とイノベーションが起きています。“メモリプレイ”ってご存知ですか??

役者が数人来て、新郎新婦の子供、学生、社会人なりたて等の

時代・思い出に合わせてその頃を思い出せる様な感動的なセリフを

式の最後の方で両親に向けて言い放ってくれる、ってなサービスです。

 

 

「中学の頃はいっぱいババアって言ってごめんね。でも本当は毎日作ってくれるお弁当の唐揚げ、大好きだった!!」

「子供の頃は体が弱くてたくさん迷惑かけたけど、パパとママのおかげで大きくなれたよ」

「社会人になって離れて暮らしてみて、やっと親父の偉大さがわかったよ。追いつける様に頑張るから見ててね」

 

 

どうですか?想像したら泣けてきませんか?

もちろん「いや、お前誰やねん」と冷める人もいるでしょう。

ハマる人はめっちゃハマります。

これも役者さんが仕事の幅を広げた例です。

もちろん、今の所ロボットではまず出来ない演出です。

 

 

先述した引き出物の郵送サービスも、数年前までなかったと思います。

ゲストには喜ばれる一方で、郵送費が余計にかかってしまうと諦めてしまう方々もいます。

これも、もっと小規模の結婚式が出来て、多くの引き出物は保管できないからと

郵送のみを取り扱う事業が増えて、普及されればコストが減っていくでしょう。

 

また輸送業がAIを上手く導入してコストが減らせれば解決します。倉庫のピッキング作業もAIでは難しい所なのかもしれませんが、

Amazonが試験的に導入を始めているとかいないとか。

 

 

 

 

 

ここまで書きましたが私自身AIなんて全く触れた事の無い領域なので、

書いた内容は想像の域を出ません。

この本を読んで、自分の仕事と結び付けて考えて、「最新のAIはここまできてる!」みたいな本も読みたいと思いました。

 

 

いずれにせよどんな業界においても

新しい動きが分刻みで行われていると思います。「しきたり」を大切にしがちな結婚式場にいるからこそ、

過去にとらわれずに新しい価値を生み出し続けたいものです。

 

 

10年後の仕事図鑑

堀江貴文×落合陽一 

2018/4/13 第1刷発行